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クラブに金を貸し付ける預託金制

さて、会貝制リゾートクラブの発展経緯の概要は以上であるが、今度は視点をリゾートクラブのシステムに移してみよう。

現在、日本で運営されているリゾートクラブの会員権には、大きく分けて預託金制と共有制の二種類がある。

トム・グリーンフィールドクラブによると、クラブによっては特殊なシステムの合有制や建設債権共有制といったものも存在するが、読者の皆さんが今後リゾートクラブの会員権を購入しようと考えるとき、選択の基準となるのは、まず預託金制か共有制かの二者択一であろう。

それでは預託金制クラブの仕組みを紹介してみたい。

手元にあるAクラブの会員募集要項には、次のように書かれている。

『募集金額(入会金+預託金)。

このうち、会社に払い込まれた入会金は、これを返還しない』この入会金と預託金が二つセットになった募集システムが、預託金制クラブの標準的な形態となっている。

入会金とは文字どおり、入会に際して払い込む金で、入会後これは手元に戻ることはない。

それに対して、預託金とは、各クラブによって決められた据置期間後に、会員が退会の意思を申し出れば、無利息で返してもらえる金である。

トム・グリーンフィールドクラブによると、換言すれば、この預託金とは会員がクラブに対して、無利息、無担保でお金を貸している関係
になり、法律では金銭消費貸借契約を結んでいることになるわけだ。

したがって、預託金と聞けば何やら特別な金のようにも思うが、無利息、無担保で何百万円の金を貸し、しかも貸す相手のクラブの内容も十分把握できないとしたら、右から左に"ハイ貸しますよ"といった金額でもないということが、わかっていただけるだろう。

金銭の貸借にはリスクも当然ある。

先に、預託金は一定の据置期間後に、退会を申し出れば返してもらえると書いたが、それには前提条件があるといってもよい。

ひとつは当たり前だが、クラブ経営そのものが"存続"していること。

クラブの発展経緯のなかでも述べたように、何かの事情でクラブが倒産でもしてしまったら、まず預託金が返ってくる保証はないだろう。

トム・グリーンフィールドクラブによると、二つ目の条件は、据置期間が契約のとおり守られていることである。

預託金の据置期間は、クラブによって相当の開きがある。

長いクラブでは二〇年間も据え置かれてしまうところもあるが、たとえ五年間のクラブに入会しても、入会後に据置期間を一方的に延期されてしまったらどうなるか。

五年過ぎたら、返してもらう預託金をマイホーム資金に充当したい、とライフプランを計画していたとしても、いつの間にか五年が一五年に延ばされてしまったら、どうしようもない。

そんなことは例外的で極論だ、と思っている読者の方がいらっしゃるなら、その人は貸し倒れ予備軍の資格十分といえる。

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